診療内容Outpatient Serviced

外来案内Outpatient Services

患者さん中心の
チーム医療を実践

北海道大学病院呼吸器内科では、「全身を診る」と「担当医による責任ある診療」を理念に掲げ、患者さまの一部分だけではなく全身を診ることを大切にした診療を行っています。

診療体制

外来診療

入院棟10階の10-2病棟を中心とした病棟診療
診療グループとグループに属する主治医による担当制
科内・科外の専門医との密な連携による質の高い医療提供

受診について

初診・再診のご予約や詳細な診療時間については、北海道大学病院の公式サイトをご確認ください。

外来の特色

多領域連携による包括的医療

呼吸器疾患は全身への影響が大きく、循環器、腎臓、消化器など他の臓器との関連も深い疾患群です。当科では各専門科との密接な連携により、患者さんの全身状態を総合的に評価し、最適な治療方針を決定しています。

チーム医療の実践

医師、看護師、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師など多職種が連携し、患者さん一人ひとりに最適な医療を提供しています。

専門性の追求

呼吸器疾患の専門知識と技術を持つ医師が、最新の診断・治療法を用いて診療にあたります。気管支鏡検査、胸腔穿刺・胸腔ドレーン挿入などの専門的な手技も適切に実施しています。

診療グループ紹介Out Clinical Divisions

当科では、呼吸器疾患全般に対して包括的かつ専門的な診療を行っています。
診療体制は大きく「呼吸器疾患グループ(非腫瘍系)」と「呼吸器腫瘍グループ」に分かれていますが、両者が密接に連携することで、患者さん一人ひとりに最適な診療を提供しています。

非腫瘍系呼吸器グループ(肺循環を含む)

非腫瘍系呼吸器グループは、COPD、気管支喘息、間質性肺炎、サルコイドーシスをはじめとする慢性炎症性呼吸器疾患、非結核性抗酸菌症(NTM)を含む種々の呼吸器感染症、リンパ脈管筋腫症 (LAM)、肺胞蛋白症などの希少肺疾患等、数多くの呼吸器疾患を担当しています。また、肺高血圧症、慢性肺血栓塞栓症を主とする肺循環疾患に対しても広く診療を行っているのは、全国の呼吸器内科では珍しく、当科の長き良い伝統です。心臓サルコイドーシスにおいても、当院循環器内科と協力して診療しています。

主な対象疾患

  • COPD(慢性閉塞性肺疾患)
  • 気管支喘息
  • 間質性肺炎
  • 呼吸器感染症
    (肺炎、非結核性抗酸菌症、
    COVID-19など)
  • 肺高血圧症
  • 肺血栓塞栓症
  • サルコイドーシス(肺、心臓など)
  • 薬剤性肺炎
  • リンパ脈管筋腫症
  • 肺胞蛋白症
  • 気胸
  • その他関連疾患

特色ある診療

当科非腫瘍系呼吸器グループでは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、間質性肺疾患(特発性肺線維症など)、呼吸器感染症、サルコイドーシス、稀少肺難病(リンパ脈管筋腫症、肺胞蛋白症など)といった幅広い呼吸器疾患を対象に診療を行っています。また、肺高血圧症を主とする肺循環疾患に対しても、積極的に対応しています。
急性期医療としては、病棟における人工呼吸器管理を含む重症呼吸不全の治療に取り組み、慢性期には在宅酸素療法や非侵襲的陽圧換気(NPPV)療法など、継続的な呼吸管理を提供しています。近年は、各疾患に対して新規薬剤が次々と登場しています。COPDや気管支喘息に対する様々な吸入療法や生物学的製剤、特発性肺線維症に対する抗線維化薬、リンパ脈管筋腫症に対するmTOR阻害薬、肺高血圧症に対する肺血管拡張薬などを積極的に導入し、患者さんのQOLや予後の改善を目指しています。

重症例に対しては、当院呼吸器外科に加え、東北大学・東京大学呼吸器外科と連携し、肺移植登録に対応しています。2025年3月には北海道大学病院が北海道で初めて肺移植実施施設に認定され、肺移植医療にも本格的に取り組んでいます。また、慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対しては、関連診療科や他院と協力し、血栓内膜摘除術や肺動脈バルーン拡張術を実施しています。

呼吸器腫瘍グループ

最先端の肺癌診断・治療

主な対象疾患

  • 原発性肺癌
  • 悪性胸膜中皮腫
  • 肺良性腫瘍
  • 胸腺腫・胸腺癌
  • 縦隔腫瘍
  • その他関連疾患

腫瘍内科としての機能とチーム医療

当科は腫瘍内科機能を有し、呼吸器外科、放射線科、病理診断部との密接な連携により、集学的治療を実践しています。キャンサーボードを通じて、個々の患者さんの病状に応じた最適な治療戦略を策定します。

高度な診断技術

気管支鏡診断技術 最新の気管支鏡技術を用いて、肺病変の確実な診断を行っています。微小な病変に対しても適切な診断技術を提供します。
診断技術の向上 新しい診断技術の導入により、より正確で患者さんの負担が少ない検査を心がけています。

分子標的治療への取り組み

当科では、肺癌に対する分子標的治療を積極的に展開しています。特に EGFR遺伝子変異陽性肺癌 に対するEGFR-TKI治療をはじめ、ALK融合遺伝子、ROS1融合、BRAF変異、MET変異、RET融合、HER2変異、KRAS G12C変異 など、多様なドライバー遺伝子変異に応じた治療を導入しています。
さらに、当科は国内外の研究ネットワークや企業との共同研究を通じ、新規分子標的薬や抗癌剤の臨床試験・治験に参画しています。これにより、標準治療にとどまらず、最新の治療開発に直結する治験への参加機会を患者さんに提供しています。
また、LC-SCRUMをはじめとする全国規模のゲノムスクリーニングプロジェクト にも積極的に参画し、北海道から全国の臨床研究ネットワークに貢献しています。

呼吸器インターベンション

当科では、気管支鏡を駆使した呼吸器インターベンションを行い、気道狭窄や気道腫瘍に対する専門的治療を日常的に提供しています。呼吸器疾患に限らず、食道癌に伴う気道狭窄など他科との境界領域にも積極的に取り組み、他院で対応困難な症例に挑むことも少なくありません。
また、緊急症例や遠隔地からのドクターヘリ搬送などにも対応しており、致死的状況にある患者さんを救命・延命しつつ、化学療法や放射線療法へと橋渡しする役割を担っています。その結果、社会復帰を果たす患者さんも多く、インターベンションの意義を日々実感できます。 また、重症の肺気腫患者さんに対する、バルブ留置術も積極的におこなっています。
当科で行っている呼吸器インターベンションは北海道における「最後の砦」としての高度専門治療であると同時に、内科的・外科的アプローチの両方にまたがるダイナミックな領域です。

希少癌への専門対応

胸腺腫・胸腺癌等の希少な胸部悪性腫瘍に対しても、豊富な経験と専門知識に基づいた治療を行っています。全国規模の研究グループとの連携により、最新の治療法を提供します。

臨床試験・研究体制

多施設共同研究 北海道内外の医療機関と連携し、多施設共同研究に参画しています。より多くの患者さんに最適な治療選択肢を提供するための研究に取り組んでいます。
学術ネットワークとの連携 国内外の研究機関との学術交流を通じて、最新の治療法の導入と開発に取り組んでいます。 産学連携研究 企業との共同研究により、新薬開発や新技術の実用化に貢献しています。臨床試験にも積極的に参画し、治療開発の一翼を担っています。

診療方針

担当医師一人ひとりが多様な疾患に関心を持ち、幅広い呼吸器疾患および肺循環疾患を診療できる総合力を養うことを目標に、日々の診療と研究を行っています。

北海道の地域特性を
活かした診療

寒冷で乾燥した北海道の気候条件や、広域医療圏という地理的特性を考慮した診療を実践しています。多様な症例経験を通じて、地域に根ざした専門医療を提供しています。両グループが密接に連携することで、呼吸器疾患全般に対して包括的かつ専門的な医療を提供しています。患者さんお一人おひとりの病状に最適な治療を、世界水準の技術と温かい心で提供することが私たちの使命です。